2022/01/03

書き初め

書き初めは古来正月二日に吉方に向かい、めでたい詩歌などを書く行事だが、 近年は 年が明けてから初めて筆を持ち書く ことも意味する。わたしも 茂吉の歌「新しき年のはじめにおもふことひとつ心につとめて行かな」の如く 新年に心にとめたいことばを毎年書いている。長い文の年もあれば、一文字の年もある。 今年は
 お正月、昨秋録画していたNHKのアーカイブ番組を視た。 「エリック・カールの未来の授業」エリック氏のメッセージに強く共感した。 【うまく描こうという気負いや失敗するのではないかという心配を忘れることでかえって美しい色やいきいきした形が生み出せる】 全く、書でも印刻でも いや、全てのことにあてはまる。稽古 勉強 修練・・・必要な積み重ね けれど いざ書く時、刻る時は  只 心のままに書きたい、刻りたいといつも思う。生き生きしたものを。難しい、けれど、いつか。 子供達へのメッセージだが、自分はいつのまにか子供達の中に入っていた。 余談だが、エリック氏のアトリエに書の額が壁に掛けられていた。空海の風信帖の一文字「書」